カテゴリー別アーカイブ: 経営の名語録

経営の名語録(4)

予測不能な状況で直感が正しいと主張するのは、よくて自己欺瞞であり、悪くすれば悲惨な結果を招きかねない。有効な手がかりが存在しない場合には、直感の「的中」は幸運によるのであり、でなければ嘘である” D・カーネマン著 『ファスト&スロー』より

私たちが恐怖や不安に駆られた状態で(=浮き足立った状態で直感的に)未来を予測するとき、その直感はどの程度信頼できるでしょうか?

実は、あなたの直感的な予測の精度を判断する2つのチェックポイントがあります。

①その事象には、予測可能な規則性はあるか?

②あなたは、その規則性を学習する機会が十分にあったか?        

つまり、2つとも「Yes」であれば、その予測精度は高いと判断できます。逆に2つとも「No」であれば、その予測は当てずっぽうであり信用できないということになります。

私たちは何らかの予測を立て、意思決定し、行動を起こします。しかし、予測精度について深く検証することはほとんどないのが実情ではないでしょうか。

状況が緊迫すればするほど、人は直感に頼ることが多くなります。そんな時に、一旦立ち止まってこのチェックポイントを活用してください。もし、2つとも「No」であったら、自分の直感を疑いましょう。そして、同じような事象が過去にあったのか(=類似ケース)等の外部情報を集め、予測の精度を高めましょう。

人々が自分の直感に対して抱く自信は、その妥当性の有効な指標とはなり得ない” D・カーネマン著 『ファスト&スロー』より

経営の名語録(3)

指導者に求められる資質は、次の5つである。知性。説得力。肉体上の耐久力。自己制御の能力。持続する意思。カエサルだけが、このすべてを持っていた” イタリアの歴史の教科書より

あなたは人生をかけて成し遂げたい志をもっていますか?

そして、その志はこの1ヶ月で揺らいでいませんか?

今試されているのは、強靭な意思の力です。

ネルソン・マンデラは27年もの獄中生活を経てアパルトヘイトの撤廃を成し遂げました。松下幸之助は戦後一切の財産を凍結され、日本一の「借金王」と呼ばれたどん底の時代を経て、晩年「経営の神様」と呼ばれるようになりました。

艱難(かんなん)汝を玉にす”という言葉があります。“名を成すはつねに窮苦(きゅうく)の日にあり”という言葉もあります。試練や苦難を乗り越えた先に本当の栄光があります。これを機にもう一度志を見つめ直し、新たな気持ちで颯爽と歩み始めたいものです。

経営の名語録(2)

人は変化していかなければならない。新しい欲求、能力、世界観をもたなければならない。自らを再生させていかなければならない。50年も働くことが当たり前のこととなったからには、自らを再生することが不可欠となる” P.F.ドラッカー著 『ドラッカー365の金言』より

コロナウィルスがもたらす様々な影響によって、これから私たちはこんな自問自答をすることになるでしょう。

私はホントに価値を生み出す仕事をしてきたんだろうか?

この仕事はコロナ収束後も必要とされるのだろうか?

もはや過去のキャリアや成功体験は無価値になってしまったのではないだろうか?

実はこのような自問自答は、もし仮にコロナウィルスが発生していなかったとしても、私たちが真剣に腰を据えて向き合わなくてはならないものだったのではないでしょうか?

AIやロボットの加速度的進化はこの瞬間も進行中で、不可逆的です。つまり、私たちは遅かれ早かれ、自分自身のアイデンティティー(存在意義)を再定義しなくてはならないという現実に直面したはずなのです。

冒頭のドラッカーの言葉を言い換えれば、「これからの時代は、自らをアップデートし続けないとヤバイことになるぞ」ということになると思います。現実から目を背けずに、自分自身の棚卸を行い、磨き上げるスキルを選択しましょう。そして、すぐに磨き始めてください。

玉磨かざれば器を成さず、人学ばざれば道を知らず”『礼記』

経営の名語録(1)

どんな場合でも、窮屈はいけない。身体を窮屈にするのもいけないが、心が窮屈になるのはなおいけない。心の働きが鈍くなって、よい知恵が出てこないのである” 松下幸之助著 『道をひらく』より 

新型コロナウィルスが世界中で猛威を振るっています。この戦いに勝つためには、行動を抑制し、じっとしていなければならないというビジネスに関わる者にとっては拷問にも等しい意思決定をしなければなりません。

そんな窮屈な状態にある今だからこそ、この言葉が胸に響きます。人は困難に直面すると往々にして動揺し、視野が狭まり、冷静で合理的な判断力を失い、先のことを考える余裕がなくなります。平常時であれば見えるものも見えなくなってしまいます。

コロナウィルスはいずれ収束します。しかし、収束後の世界はもはや私たちが知っている世界とは違う姿になっているはずです。

幕末の偉人勝海舟はよくこんなことを言っていたそうです。“首を横や縦に動かすことは知っているものはいるが、何か事が起きた時に、チョイっと首を伸ばして向こうの先を見通すことのできねえものが多い

まずは、一旦手を止め、深呼吸して心を落ち着けましょう。そしてチョット先の新しく、希望に満ちた未来を思い描いてみましょう。体は窮屈でも、本来自由自在な心の働きまで窮屈にしてしまってはいけないはずです。